投資アイデアを磨き込み、商社・FAからPEファンドへ

投資アイデアを磨き込み、商社・FAからPEファンドへ

プロフィール

  • 転職時年齢:30代前半
  • 卒業大学:私立大学
  • 前職の経験/勤務期間:商社・FA業務/計5~10年
  • 転職先:日系PEファンド
  • 給与はあがったか:はい
  • 英語レベル:ー

選考対策

大きくは、①ケース対策、②モデル対策、③ファンドの業界研究に取り組みました。

①ケース対策

田中さんとの講座で1か月で集中的に行いました。

②モデル対策

LBOモデルをネットの教材(壁の道の向こう側ウォールストリートプレップ)等5種類位のパターンをそれぞれ5回位作成して身に付けていきました。

③ファンドの業界研究

業界・業務の解像度を高めることを重視し、例えば志望するファンドの投資先企業像を具体的に掴む努力をしました。

たとえば「カーブアウトに強いファンドに適しています」と言いたいなら「大手企業での経験から投資先の方と同じ共通言語・文化を持っていながらも、投資先の方たちが主体的に事業をグロースさせるための制度設計・インセンティブへの理解も高い」、「現場に入り込む必要がある」という理解を伝えたいなら、具体的に「投資対象になるような企業は月次決算が存在しない企業なので、現場に入り込む必要がある」といったイメージです。
情報源は、ファンドで働いている元同僚の話、各社のWebサイト、「日本企業のバイアウト」シリーズ等の書籍です。

また、上記①~③に加え想定QA(150問程)の準備もしておきました。

PEファンドを目指した動機

事業と金融/投資を行き来できるビジネスマンになりたいと考えたからです。

前職の総合商社では投資先社長等経営ポジションとして出向することも多いですが、営業バックグランドの方も多く社長というよりも営業本部長が経営をしているイメージが強くありました。この壁を乗り越えて行き来できるような人材でありたいという思いが強まっていきました。同時に投資自体も自分自身の知的好奇心が掻き立てられる業務であったため、PEファンドに興味を持ち始めました。

ただし、PEファンドを見据えた時に、「投資実行、売却実行」というファンドのビジネスサイクルの基本にあたる経験が不足していること、また、戦略コンサルと比較してM&Aはクライアントの方にとって修羅場であることが多く、そこに伴走できるのはクライアントとの関係作りにおいても貴重な機会と感じていたことから、M&Aに携わるFA業務に転職しました。

商社業務とPEファンド業務の親和性

商社からFA業務に転職をした際に気づいたこととして、商社出身者はモノを持たない故に、コトを前進させることに秀でている方が多いと気づきました。具体的には誰に何をどのように依頼すればスムーズに物事が進むかを心得ている人材が多いと感じました。この点は、施策の計画よりもその実行や走りながら軌道修正することが求められる投資後の業務においては親和性があるのではと考えています。
実際、ファンドの採用でも総合商社バックグランドの方が増加していると聞きます。

PEファンドの選考対策でしてよかったこと

(1)投資アイデアの磨き込み

どのファンドでも、必ず「①どういった企業に投資したいか?」、「②その投資先をどの様にバリューアップするか?」が問われました。

質問としては1行で終わるのですが、質問への回答から派生して様々な角度を聞かれたため、「本当に企業投資に興味があるのか?」、「好奇心が湧いているのか?」、とどのファンドの面接官も目を光らせ特に注意深く回答が見られた質問と感じました。

私は、投資アイデアを考えること自体が苦ではなく楽しい時間でもあったため面接対策ではあれど、自分の興味がおもむくまま時間を使って日々アイデアをメモに残していました。

その次の作業として、「各アイデアは果たしてPEが投資すべき案件なのか?」という点を考えるようにしました。意識した基準は、
「①市場が構造的に伸びている業界か?」
「②参入障壁が高くリカーリング効くビジネスモデルか?」
「③対象企業のビジネスのKSFはPEファンドが投資することで改善されうるものか?」
と考え、それらの軸にフィットする業界・企業を抽出しました。

また、上記の投資先を伝えるにあたり、選考で受けているファンドにフィットするように伝える事は、そのファンドのリターンに貢献できる人材であることをPRするうえでは必須だと思います。ファンドが過去投資した投資先から企業サイズや業態、バリューアップの方向性になぞり説明するようにしました。

1点、印象に残った言葉として、あるファンドマネージャーの言葉で、
「PEは投資家/GPとして、投資先を通じて個人消費・設備投資へお金を流していき経済を活性化させることがPEのミッションの一つだと思っている」があります。
その言葉を踏まえ、投資アイデアが「単にお金を投じてリターンが出そうだけでなく、投じたお金で創出された効率化等によって従業員の待遇改善が改善し、また世の中に必要とされている財・サービスの安定供給につながっていく」といった繋がりも意識していました。

(2)ケース対策

田中さんとのPEファンド特化道場でのケース対策は本当に良かったです。
田中さんの指導はケース面接に閉じず、汎用的に活きる頭の使い方や伝え方もトレーニングいただいたので選考全般に効果を感じました。
また、私が総合商社出身でコンサル的な頭の使い方をする機会が少なかったため、他の候補者と比較して限界効用が非常に高く大きな学びとなりました。

PEファンドの選考対策でもっとやっておいた方がよかったこと

対策はやり切ったと思い、もっとやっておいた方が良かったことはありません。
強いてあげるならば、PEファンドと一口に言っても、各社の文化や投資スタイルなどは明確に分かれるので、遠慮せずにツテを頼りファンドの中の人からの情報収集の機会を増やしてもよかったかと思います。

PEファンド特化道場に申し込んだ理由

ネット検索経由でケース侍田中さんのnote(こちら)を拝見し興味を持ちました。

実際に初回の面談を受け、講座内容やフィードバックが過去のPEファンドへの支援実績を踏まえ方法論が体系的に整理されていると感じて申し込みました。

また、方法論が体系化されている中でもフィードバックが機械的な対応ではなく、私の回答や考え方の特徴を捉えて個別的なものだったため安心感がありました。
最後に、面接対策においては、インプット以上にアウトプットの機会を持つことが他の候補者と差をつけるうえで大事だと考えており、強制的かつ定期的にアウトプットする場としても有効と感じました。

PEファンド特化道場を受けてよかったこと

(1)ケース面接に加え面接全般で活きた

まず、ケース面接が出るファンドではそのまま活きました。その上で、田中さんとのレッスンでは、機械的なお受験の様にケース問題をこなすのではなく、ファンドが求める人材像や色々な切り口に対して考えられる汎用的な考え方・伝え方を鍛えていただけたのがよかったです。

(2)モデルテストのバリューアップの説明

ケース面接はもちろんですが、モデルテストの際にも、投資方針が問われ田中さんとのレッスンが活きました。モデルテストでは、まず、モデルの数字や推移の説明が問われます。

とはいえ、モデル作成の時間も限られますので、制限時間内に反映できていないバリューアップ方針や打ち手は、モデルには含められていないが・・・という切り出しで追加的にアイデアをお伝えすることで、効果的にディスカッションが進みました。

また、ファンドの方も単なる思い付きの回答は嫌う印象あり、打ち手を述べるにしても構造的に整理して伝える事が大事だと感じ、追加的なアイディアを説明する際に構造を整理してから説明する点は田中さんとの講座でトレーニングいただいていたので汎用的に対応出来ました。

(3)抽象的な質問への対応

また、面接のなかで抽象度の高い質問が投げられることもありました。

「〇〇とは何だと思うか?ビジネスにどんな影響を与えると思うか?」等言葉の意味合いは一見分かるけれども解釈が広くとれてしまう様な言葉を投げかけられ、思考力や言語力を見られる事もありました。

こういった際にも田中さんとのトレーニングで、構造化、思考の幅出しや考えの深め方や再現性の高い実践的な助言をいただいていたので、焦らずに対応出来ました。田中さんの講座を受けていなかったらまず対応出来てなかったです。

ちなみに、講座を受けている際に田中さんから、

「面接では抽象的なお題や想いもしない切り口からの質問も飛んでくるので、その際に何かしら手を出せる事が大事です。苦しくても左ジャブを打てるようになりましょう」といった言葉が印象的に残っています(笑)

実際、商社や投資銀行・FASバックグラウンドだと、上記の様なケース面接や抽象的な質問への対応に苦慮しお見送りになるケースが多いと聞きます。田中さんとトレーニングしておいてよかったです。

(4)フィードバックの分かり易さ

田中さんからのフィードバックは「よかった点、更によくする点」と分けてフィードバックいただけたので、自分の中で何が良く、何を重点的に伸ばすべきかが分かりやすく、他候補者と比較して自分がどういう立ち位置にいるのかを客観的に把握するうえで有用でした。

(5)自信がついた

田中さんとの講座の終盤で、「xxさんならケース面接を突破されると思います。自信をもって臨んでください」といった言葉をもらい自信になりました。

面接準備の中で悶々とするのは、努力の量はコントロールできますが、努力の方向性が誤った方角に向かってしまっていないかという不安でした。客観的かつ相対的な評価をコメント頂いたことで、それまでの努力の方向性が間違っていないとプロセスにも自信がつき、後は量と効率を上げるだけだと自分を信じることができ、メンタル的にも非常に安定させることができました。

PEファンド特化道場をお勧めできる人、できない人

ファンドのケースやバリューアップの必要な要素に凝縮した上で優先順位に基づいて効果的に提供していただいた点に最も役立ちました。
実際、独学でトライしようとすると、多数の書籍やネットといった情報の海から必要な情報を汲み取り自分の物にしていく過程は多大な時間と労力を要します。
この点、田中さん講座では、過去のPEファンドの支援実績を踏まえて必要な要素を絞り込み、私の特徴に合わせてフィードバックいただけました。1か月の短期間でも効果的に身につくようにトレーニング出来ました。
お勧めできない人は特に思い当たりません。

今後のキャリアのゴール

この人に相談すれば何かしら良いアイデアが出てくるような「自然とネタが集まる人」になりたいです。

機会があれば出身の総合商社と自分の経験を生かしたビジネスが出来たら良いなと思っています。転職をして感じたのは商社には改めて商売の嗅覚・具現化力が高い方々が多くいたと感じています。

こういった総合商社の営業力や行動力と今後私が培うファンド経験を組み合わせることで、ユニークな投資機会が創出できたらよいなと漠然と考えています。

終わりに(これからPEファンドを目指す人へのメッセージ)

「相手のことをよく知ること」、「ダメで元々と思い取り組むこと」が大事かと思います。

PEファンドと一口に語られることが多い業界ながら、各社の個別性も高く、理想と現実のギャップを良く知る面接官の共感を得るには、各社の違いを理解したうえで、現実部分への解像度を高め、それでもなおPEファンドが挑戦する環境としてベストなのかを考えることが重要だと思います。
どんな綺麗なキャリアでも必ず良い時・悪い時があるので、ここで深く思考することは、自身が耐えて踏ん張る時の大事な礎になるのではと考えています。

また、私自身、PEファンドを志望していたものの、「王道の投資銀行バックグランドではなく無理だろうな」とも思う節がありました。

実際10数社アプライした中で面接に呼ばれたのは数社でしたが、「ダメで元々」と思っていることで、あまりメンタルに影響はなく、むしろ面接へ進ませてもらえる状況にワクワクと感謝すらありました。面接に進めたファンドへの探求心が強まり、良い循環を回すことができました。

ぜひ、後悔しないように準備を怠らず、チャレンジするのがお勧めです。その準備はきっと自信と仕事においても必要な糧になると思います。