プロフィール
- 転職時年齢:20代後半
- 卒業大学:国立大学理工学部
- 前職の経験:外資系メーカー3年
- 転職先:戦略ファーム
- 給与はあがったか:+200万/年
- 英語レベル:TOEIC850点
選考の対策期間
(1) 全対策期間
- 1年4か月程対策しました。初めの10カ月は独学で書籍やネットで勉強しました。対策開始から10カ月程経った頃にコンサル転職対策道場に申し込んで6か月程対策しました。
(2) ケース、ビヘイビア・職務経歴書毎の対策期間
- ケース対策は独学10カ月、コンサル転職対策道場で4か月の1年2か月程になります。
- ビヘイビア・職務経歴書対策はケース面接対策にある程度目途が経った後で、コンサル転職対策道で2か月しました。
戦略ファームを目指した動機
(1)キャリアチェンジの機会
- 新卒で外資系メーカーの技術職として入社しましたが、実際に働いてみると想像以上に生産現場への関与が多く、ミスマッチを感じました。業務を進めるうちに、次第にマーケティングなど他職種への関心が高まり社内異動を試みましたが、人事制度の壁が厚く実現には至りませんでした。であれば早めにキャリアを切り替えた方が良いと考え、マーケティングを含め多様な業界・企業に関われるコンサルティングファームへの転職を志しました。
(2)会社全体を俯瞰した問題解決の機会
- 現職は1つの部門に所属するので、良くも悪くも自分の守備範囲が決まってしまいました。仕事をするうえ、自部門だけではなく他部門への働きかけや、部門間を横断した対策が必要と思う場面が多々ありました。ですが、職務範囲上、私の立場で取り組めることは自部門の範囲であり、会社全体を俯瞰して問題解決に取り組めるようになるには長い期間かけて出世する必要がありました。コンサルティングファームであれば、早い年次から企業の全体を俯瞰した問題解決が取り組めると思い、志望しました。
コンサル転職で苦労したこと
(1)対策不足で20社から見送られる
- 選考当初は独学で6カ月ほど対策を進めた段階で20社に応募しました。しかし、書類を通過できたのはわずか2社だけ。本番の面接経験を積みたくて20社にアプライしたものの、18社からは面接にすら進めず、かなりショックを受けました。
- 20社にアプライした背景は当時の転職エージェントから、「学歴・職歴がしっかりしているので大丈夫でしょう」と助言されたためでした。そのエージェントの方は、コンサルファーム出身ではなかったのですが大企業の人事部で採用経験のある方だったので信頼してアプライしました。その中で、20社中18社が書類で見送られ人間不信になりましたね(笑)。
- 今振り返ると、完全に対策不足でエージェントの言葉を鵜呑みにした自分に反省しています。エージェントから書類や面接対策で具体的なフィードバックを貰えたわけでもなく、聞こえのいい言葉に浮かれていました。
- 面接に臨めた2社でも、受けられるファーム数が少ないプレッシャーを感じて緊張し1次面接でお見送りとなりました。当時はかなり絶望的な気持ちでした。
(2)フレーム(定型)化を試みて大幅な軌道修正が必要だったケース対策
- 独学の際に、ケース面接で初見の問題対応が難しいと感じフレーム(定型)化して解こうと試みました。ですが、この取り組みは遠回りでした。今振り返ると、ケース面接ではお題毎の個別に問題を捉える力が見られている面接と理解出来ていますが、対策を初めた独学の際にフレーム(定型)化を試みていました。私は独学の期間が10カ月と長かったこともあり我流の変な考え方(フォーム)が身についてしまい、修正するのに苦労しました。
(3)分かりやすい伝え方
- 分かりやすく伝えることにハードルを感じていました。転職活動に関係なく、現職でも「結局、何が言いたいのか分からない」と、上司や同僚から指摘されることも多かったです。
- その中で、ケース面接では話す内容を事前に用意出来ず、面接の場で出たお題を考え纏めたうえで分かりやすく伝える必要があります。伝えるハードルが更に高いと感じていました。
コンサル転職対策道場を受講した理由
(1)初回面談申し込みまでの経緯
- 田中さんのnoteを見て分かりやすく申し込みました。確か自転車の売上向上戦略の記事でした(こちら)。面接のやり取り形式で分かりやすかったです。また、ケース面接のポイントも記載されており、「これなら自分でも出来る様になるかも!」と思えました。
- 申し込んだ背景は、当時20社書類を出して18社落ち残った2社も1次面接で見送られ、本格的な立て直しが必要と焦りが募っていました。
- 転職エージェントは過去問は詳しいですが、ケース、ビヘイビア・職務経歴書のフィードバックは、「いいですね」とだけで具体的なフィードバックを得られず心許なかったです。しっかりしたメンターに鍛え直してもらいたいと考えていました。
(2)初回面談から継続の経緯
- その中、コンサル転職対策道場に申し込んでみたところ、初回面談で自分が抜けている観点を分かりやすく、非常に為になるフィードバック頂けました。
- 例えば、カフェの売上向上戦略のお題で、想定主体や目標設定(期間・目標値)といった基本動作がなぜ必要かといった点を、実際のクライアントワークを踏まえた観点で求められているといった根本的な観点からフィードバックを頂き納得しながら対策出来ると感じました。初回面談で即座に継続して受講を決めました。多少費用は要しても、転職すれば余裕でペイ出来ると考えていました。
コンサル転職対策道場のよかったところ
【ケース面接対策】
- ケース面接の基本をしっかり学べたのがとても良かったです。独学では、自分の答えがどれくらい良いのか判断できず、とにかく数をこなしたり、より難しい問題に挑戦するくらいしか出来ませんでした。オーソドックスな問題を一通り解いたあと、田中さんとの面談に入り、応用的なスキルを学ぼうと思っていました。
- でも実際に田中さんとの面談が始まると、以前解いたことのある基本的な問題でも、ケース面接の「基本動作」「構造化」「話す順番」等が出来ていないことを知り、軌道修正の必要性を痛感しました。
- その経験を通して、「たくさん解くこと」や「難しい問題に挑戦すること」が大事なのではなく、「面接官が見ているポイント」をしっかり押さえることが何より重要だと気づきました。
- 特に印象的だったのは、「ケース面接は、コンサルとしての職務適性を見るためのものです」という田中さんのフィードバックです。「では、その職務適性はケースを通じてどのように評価されるのか?」という本質的な問いに向き合うことで、ケース対策の考え方を根本から見直すことができました。
【ビヘイビア・職務経歴書対策】
- 田中さんとの対策で、私の経験をコンサルファームが求める人材像により訴求出来ました。田中さんと対策する前は、とにかく自分の経験を伝えようとし、内容が整理されないまま情報量だけが多くなってしまっていました。
- ですが、田中さんからの指摘で、コンサルファームが求める人物像の訴求になっていないことや、単に情報量が多く読み手の情報処理負担が多くなっていると痛感し改善出来ました。
- 田中さんから、職務経歴書では読み手の情報処理負担を極力減らすために、解釈の幅を持たせない事や視認性をよくすることが、既にコンサルとしての職務適性を見られていると指摘を頂き目から鱗でした。田中さんから職務経歴書をラインバイラインで丁寧にフィードバック頂き改善出来ました。
- また、ビヘイビアで押し出すエピソードは、無理に作るのではなく私が自信をもって話せるエピソードを一緒に模索頂けたことや、記載するのに迷う内容は田中さんから指摘は頂くものの、最終的には私の意思が大事とされるスタンスも私にフィットしました。おかげさまで、本番の面接でも一貫性のあるストーリーを自信をもって説明出来る様になりました。
- 独学の際には職務経歴書は20社出願して2社しか通過しませんでしたが、コンサル転職対策道場で田中さんとの対策後は8社に出願して4社通過出来ました。この時、対策後に出願した8社に志望度の高いファームが残っていたことは不幸中の幸いでした。
【その他(伝え方の改善)】
- コンサル転職関係なく、分かりすく伝えることが苦手で、田中さんから徹底してフィードバックと対策を頂いたのも良かったです。
- 結論から話すことや、話の構造化が苦手でしたが、田中さんからの丁寧なフィードバックと具体的な例示のおかげで、少しずつ理解を深めることができました。田中さんからは、毎回諦めずにフィードバックを頂き有難たかったです(笑)
- また、面談対策で学んだ「伝え方の改善」により、当時勤めていた会社でのパフォーマンスが上がることも感じることができました。
本番の面接に入った時の対策
- 面接を文字起こしして田中さんと一緒に振り返りを行いました。「実はこの順番で話せばよかった」や「こういった根拠を示しながら回答すればより説得力が上がる」等、次回の面接で意識すべきポイントや改善点をピンポイントでフィードバックを頂きました。
- おかげさまで、面接をこなすごとに自分の弱点を着実に改善でき実力と同時に自信もついてきました。
本番の選考を受けて感じた選考前とのギャップ
- 今となっては当たり前ですが、経歴(学歴・職歴)に自信があっても職務経歴書等の書類をしっかり仕上げないと面接に呼ばれない事を痛感しました。
- また、実際の面接ではケース面接はもちろん深掘られますが、思っていた以上にビヘイビアが掘られました。特にファーム毎の志望動機はエージェントからの話やSNSで見た情報で時間をかけなくてよいという印象があり油断していました。ですが、本番ではグイグイ深ぼられ焦りました。「なぜコンサルか?」だけでなく、ファーム別の志望度理由も深ぼれるのでしっかりした用意が必要と感じました。
- その他には、想定以上に現在の仕事内容自体も深掘りされました。私の場合、現職の企業や仕事内容自体にファームが興味を持ってくださり内定に近づけた面もあると感じています。内定を掴むために、ケース面接だけでなく、現職の仕事内容の整理もしっかり行うと内定のチャンスは高まると感じました。
コンサル転職対策道場をおすすめできる人、できない人
- 本番の面接形式で実践経験が必要な方、全員にお勧め出来ます。実は受講前は掲載されている他の方の合格体験記を読んだ際に、皆さんが「全員にお勧め」と書いているのを見て「本当かよ」と懐疑的でした(笑)。ですが、終わってみると私も全員にお勧め出来ます(笑)
- 特に、フィードバックのクオリティが高いと感じました。書籍も良書がありますが、あるべき姿が記載されるに留まり、「では、自分はどう伸ばすか?」が掴めなく書籍だけでの対策は限界があります。
- 田中さんのフィードバックは、自分が現在どの立ち位置にいて、どういった問題があることを踏まえた改善のステップを提示頂けました。ケースだけでなく、ビヘイビア・職務経歴書もそうでした。
今後のキャリアのゴール
- 現時点の考えですが、一生コンサルで働くイメージではなく3つ位の方向性で考えています。具体的には、①大手の外資企業に戻って経営層を目指す、②PEファンドを目指す、③国際機関を目指す、ことを視野に入れています。
- まだどの方向に行きたいと定まってはいないので、ファームでのPJTを通してキャリアの方向を見定めていきたいと考えています。
終わりに(これから戦コンを目指す人へのメッセージ)
(1)早い時期からメンターと対策する
- コンサルへの転職を目指すことを決めたのであれば、効率的な対策をしてほしいです。
- 私は10カ月と長い期間独学してしまい時間と労力の無駄が多かったと感じています。独学で進めると変な考え方の癖がつき、ケース面接で求められる観点を鍛えるのに遠回りしました。コンサルを目指すなら書籍等で独学の期間は長くとも1~3か月位にして、すぐにメンターとアウトプット(面接練習)に入った方がよいと思います。ケース面接は短くとも3~6か月は必要だと思います。
- また、ケース面接だけでなく、職務経歴書等の書類も早めに仕上げられるようにメンターに見てもらうのがよいでしょう。ビヘイビア対策もメンターに早めに見た貰った方がいいです。
(2)転職エージェントにディベロップメントを期待しすぎない
- 初めのアプライの際には転職エージェントからの助言に疑問を持たずに頼り20社中18社は書類で、残り2社も1次面接で見送られ絶望的な気持ちになりました。
- 今思うと転職エージェントは、候補者が内定を取れるようにディベロップメントするノウハウや意識は少ないと感じます。転職エージェントは、頼る存在というよりは企業への選考を出してくれる仲介業者として割り切って接するのが適切だと感じます。
- 私は、初めのアプライで20社から見送られたので、田中さんとトレーニングした後に出せるファームは8社と限られていました。8社に高い志望度のファームが残っていたことは不幸中の幸いでしたが、面接に臨めたのは4社とチャンスは限られていました。
- 4社の選考が進むなかで、最後の最後はもし内定が出なかったら、現職を続ける現実が見えていました。最終的に本命のファームから内定を頂けたからよかったものの精神的にかなり追い込まれました。
- これからコンサルを目指す方は、アプライ出来るファームは限られているので、私の様に追い込まれず悔いなく進めてほしいです。